先日の1年点検の時に触れているが純正のドライブレコーダー、Advanced Car Eye 3.0 Proを取り付けたのでその感想。
外観
Advanced Car Eye 3.0は本体のみだがAdvanced Car Eye 3.0 Proは本体に3.5インチのディスプレイがつくので結構大きい。ただ助手席側への取付なのでドライバーが運転中に気になることはない。助手席の人がどう思うかは不明だが。なお、リヤ・カメラはルームミラーに映り込むのでこちらの方は少々気になる。
画質
解像度はフロント:2560x1440、リヤ:1920x1080、フレームレートは運転モードは27fps、駐車モードは13.5fps、音声は48kbps。フロントは2台分くらい先の4桁ナンバーは読める感じか。ちょうどいい感じのデータがないので後で探してみるが少々面倒な感じ。
カメラ設定としてHDRとナイトビジョンがある。切替は手動だと思われるがナイトビジョンにしたことがないのでよくわからない。HDRはオンのままでいいとしてもナイトビジョンは周囲の明るさを検知して自動で切り替わってくれないと使うのは難しそうである。設置が運転席側なら信号待ちで切り替えられるかもしれないが助手席側では無理である。
駐車モード
マニュアルによると駐車中の衝撃を検知して前後10秒間の録画をするとなっているが常時録画ではないので衝撃を検知してから20秒ではないかな?レーダーセンサーによる検知も出来るのだがサンデードライバーだとバッテリーが厳しいか。規定の電力を消費すると機能が全てオフになってしまうようなので闇雲にオンにし辛い。出先等で1泊とかなら耐えられるか?バッテリーがあがってエンジンスタートが困難になるようなことはないと思うが。またセンサーの感度は下から2番目になっていたがこれでも感度が良すぎるようで何もないのに衝撃を検知して録画がされている。後で述べるが意味のない録画が多いと面倒である。
エントリーフェーズと終了フェーズは1分から5分の間、1分刻みで設定可能。これは乗車、降車の際のドアの開閉を駐車モードの衝撃検知が拾ってしまうのでエンジンをかける前のエントリーフェーズ時間とエンジンを切った後の終了フェーズ時間は駐車モードにせずに運転モードとして扱うというもの。
録画ファイル
運転モードは1分1ファイルで連続して作成される。ファイル名は日付_時刻_フロント/リヤ区分という感じなのでまあまあわかりやすい。ドライブレコーダーによってはフロントとリヤが一つのファイルに纏まってしまうのでマルチトラック対応の再生アプリが必要になるがAdvanced Car Eye 3.0は別ファイルになるので再生は難しくない。ファイル形式はH.264のMP4となる。ファイルサイズは運転モードのフロントが約122Mbyte、リヤが約68Mbyte、駐車モードのフロントが約28Mbyte、リヤが約15Mbyte。
スマホアプリ
Advanced Car Eye 3.0にはディスプレイがない。そのためスマホアプリで操作することが可能である。これはディスプレイのあるAdvanced Car Eye 3.0 Proでもスマホアプリによる操作は可能である。アプリはiPhone版もAndroid版もあるがとりあえずはiPhone版を使用している。本体の設定の他に録画ファイルのダウンロードも可能である。本体との接続はBluetooth及びWi-Fiとなっていてファイルのダウンロードを行う場合はWi-Fi接続を行う。Wi-Fiは2.4GHz帯に加えて5GHz帯も使えa/nとなっているので所謂Wi-Fi4か。ところで36~48チャンネルってW52だけど車内OKなの?と思って確認してみたが条件付きでOKらしい。
ファイルのダウンロードは一覧から対象ファイルをチェックしてダウンロードボタンでダウンロード開始。こう書くと簡単なように見えるが1ファイル/1分である。1時間走行した後であれば60ファイル出来ている。これを1ファイルずつチェックを入れて、というのはわりと苦行である。駐車モードのところで少し触れたが、このようなダウンロード形式であるため無意味な録画ファイルが増えると確認が面倒になるので本当に必要なときだけ録画して貰いたいのである。それで反応されたらそれはそれで嫌な事態が起きていることになるのだが……。ファイルのダウンロード、日付指定で行う方法とかあるのかな?ダウンロードにかかる時間も1ファイル10秒としてもフロントの60ファイルで600秒=10分である。リヤもダウンロードするとなると15分程度か。車を止めてファイルのダウンロードに時間が取られるのは勘弁して欲しい。また、これはiPhoneの問題と思われるがファイルの保存場所がアプリ内なので取り出すのが面倒(iTunesを起動するかエクスポートするかクラウドにアップロードするか)というのがある。エクスポートするとファイル名が適当なものになるし。
その他の機能
音声認識があったり手動録画(指示10秒前+50秒後まで)ができたりする。車両位置というのもある。駐車した際の位置情報をアプリに送るというものだが駐車モードに切り替わるタイミングでアプリと接続されている必要があるのでちょっと使い勝手がよくないかも。
車載動画として使えるか
あまり向いていないと思われる。ファイルが細切れになっているのと処理時間の問題からアプリ経由で1時間等のファイルを取り込むのは厳しい。SDカードから直接取り出しとなるとその間、駐車モードによる監視が出来ないかSDカードの複数枚運用が必要だがあの小さいカードを車内で交換するのも手間である。また好みの問題にもなるがカメラの画角が広すぎると思われる。ドライブレコーダーの目的としては事故等の状況を録画することであるため画角は広い方がよい。そのため水平画角は120°から130°くらい(対角150°から170°くらい)になっている。これは35mm換算で13mmから10mm程度である(水平画角で置き換えたので対角画角だともっと広角になる)。一方、車載動画として適していると思われる画角は100°前後か(GoProのリニアが19mmで約100°くらい)。なので車載動画を撮影するのであればそれ用の機材を準備した方がよいと思われる。
全体的に
ドライブレコーダーとしてみれば必要な機能は一通り満足出来るレベルにあると思う。純正品なのでその分、価格は高めではあるが。またフロントカメラの解像度が2560x1440なのもポイント。一時期、1920x1080は時代遅れ的に4Kにいきそうだったのだが最近の機種でも国内メーカーは1920x1080が多い。また付属のSDカードが64GBなのも地味によい。ただしドライブレコーダー以外の目的で使用するのは難しそう。