カーナビとVICSとプローブ情報

作成日:2024/02/17 更新日:----/--/--

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純正のカーナビが復活したのでルート案内をさせていたところ首都高で新しいルートの提示があった。ちょっと想定の動作ではなかったのでVICS関連を調べてみた。

調べる前のVICSに関する認識

という感じ。なので純正ナビでは電波ビーコンからの情報は受信できず高速道路での新しいルート提示はないものと思っていた。高速道路の渋滞考慮は行えず渋滞情報が提供される距離も楽ナビ時代より大幅に少なく純正ナビは復活はしたものの使い物にならないなぁ、と考えていた。

リンク旅行時間情報に関して

そもそもリンク旅行時間情報とは?という話だが、これは各道路の区間毎に番号が振られていてその区間の通過時間がわかるというもの。この情報があったカーナビはどのルートが速いか計算することができる。で、いろいろ調べてわかったのがリンク旅行時間はFMでも高速道路のものは提供される。すなわち高速道路に関してはFM-VICSの情報だけでも渋滞を考慮したルート探索は可能ということ。FM-VICSだけでは渋滞考慮ができないのはカーナビメーカーの陰謀だった?いや、ビーコンは双方向通信のはずなので車両から情報提供が出来ないFM-VICSのみの状態では渋滞考慮は禁止だったか?いずれにしても電波ビーコンが使えなくなったから高速道路の渋滞考慮が出来ないということはないようである。

情報提供路線に関して

純正カーナビはVICS WIDEに対応していないからプローブ情報は取得出来ないと思っていたが実証実験というとんでもないものが行われていた。
実証実験スペシャルサイト| VICS
何を行っているかというと自動車メーカー3社(トヨタ・日産・ホンダ)とカーナビメーカー1社(パイオニア)のプローブ情報をVICSセンター経由でFM情報で提供するというもの。当初は関東の1都6県だったものが2022年7月から全国展開。これにより提供路線距離は約22.4万キロになる。FM情報にのせてくるのでFM VICSが利用できる既存のカーナビでも渋滞路線としての表示が出来る。VICSからの情報として実線になるかプローブ情報として破線になるかはカーナビ次第らしい。プローブ情報に対応していない古いナビは破線を表示する機能なぞないだろうから実線表示なると思われる。

プローブ情報に対応していないナビで十分なのでは?

これを書くまではそう思っていた。が、書いているうちに気がついた。プローブ情報が提供されるのはFMのみである。つまりVICS WIDE非対応のカーナビでは引き続きプローブ情報を利用した渋滞考慮ルート探索はできないのである。VICS WIDE対応のカーナビが一番恩恵を受けているな。もっとも常にルート案内をさせているわけではないだろうから絵で表示されるだけでもだいぶ違うとは思うが。またプローブ情報を利用出来るカーナビ=通信で渋滞情報を取得できるカーナビということになるのでここでも違いが出てくる。FMのVICS情報は5分で1セットなので最短で5分、最長で10分近く経たないと渋滞情報が揃わない。電波ビーコン、光ビーコンでは走行して装置の下を通過しないと渋滞情報を取得できない。従ってエンジンをかけてからルート探索を行ったとしても渋滞情報が考慮されるのは少し経ってからとなる。それに対して通信であればほぼ一瞬で渋滞情報を取得出来るので最初から渋滞情報を考慮したルートが引かれる。また情報の範囲もFMは約100km先までのリンク旅行時間情報、電波ビーコンは前方、合計約1,000kmの範囲(1,000km先ではない)のリンク旅行時間情報、光ビーコンは前方約30km先までのリンク時間情報に対してプローブ情報はルート案内をさせれば終点までの渋滞情報を全て使えると思われる(あまり遠いところの方は到着までに変化してしまうので意味は薄くなりそうだが)。また、うちの車の問題かもしれないが楽ナビのFM VICSの受信感度があまりよろしくなかった。FMアンテナ、どうなっていたのだろう?

整理すると

という感じかな。やはりうちの純正ナビではちょっと物足りないかも。プローブ情報をビーコンでも提供してくれるとありがたいのだがそれでプローブ情報対応のナビを使用するユーザーが減ってしまってはプローブ情報が取得出来なくなってしまうから無理か。